ある文系研究者の日常

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先のエントリーで「思わぬ悲劇」が発生したと書いたが、何とか解決した。具体的になにかというと、電車にリュックサックを忘れたのだ。そのリュックには今月末〆切のとある文章(論文と言うほどのモノではない)に必要な書籍(ベトナム語)や自宅の鍵、印鑑などが入っていた。

下車直後に気が付き、届け出たのだが、「そんなモノは見つからなかった」と言われて青い顔になっていたのだが、その日はやむなく引揚げた。よくよく考えると、あの日は痴漢騒ぎでダイヤが大きく乱れたのだった姫路駅では新快速が電光掲示板表示と反対のホームに入り、先頭に並んでいた人が座れず、どないなっとんねん!と駅員に詰め寄っていた。その影響で自分の乗った電車が時刻表と違っていた可能性があることに気付き、大阪駅の忘れ物係でもう一度調べてもらった(最初に神戸駅で届けたとき、駅員に時刻表を渡されてどの電車か自分で調べて申告しろと言われた)。そうすると時刻表ではその一本前にあたる電車だったらしく、ちゃんと終点の米原で見つかっていた。京都駅まで引き取りに行き、中味を確認したところ全部揃っており、ひと安心。

とはいえ、忘れ物の届け出から引き取りまでの過程では、何度か「へっ?」と当惑させられる扱いを受けて、少々腹が立ったのも事実である。何というか、これでは見つかるモノも見つからないだろう、と思った。もちろん、忘れた私が悪いのは大前提だし、きちんと見つけて保管していてくれたんだから、JR西日本にも基本的には感謝しているのだが。

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計画投資省傘下の中央経済計画研究所からVietnam Economic Portal (VNEP)というのを作ったから意見があったら是非お願いしたい、というメールが来た。ご意見お願いというのは、社交辞令だろうけど、スパムメールではなく、ちゃんと私の名前がメールの冒頭に記されていたので、宣伝しておく。なお、管理人は中味については関知しませんし、この組織に知り合いはいません。

英語版はこちらだが、ベトナム語版と内容が違っている。これを書いている現在、英語版だとhot newsの2つ目に3月28日付でStrategy to boost Vietnam – Japan tradeという記事があるが、ベトナム語版では出てこない。この辺を真面目に見比べると面白いかも知れない。

ADSLだったのだが、電話代が安くなると言うことで光に変えることになった。体感的にはあんまり速くなった印象はない。当たり前だが、向こうのサーバーの反応が遅いと結局待つことになってしまうようだ。ちょっとがっかり。で、電話代は多分安くなるのだろうが、よく考えるとプロバイダ料金は上がったので、私の負担は増えてしまった。迂闊だった。

毎年恒例、日本対外関係史の人が中心のとある研究合宿(一部の悪いヲヂサン達はパパイヤの会などと呼んでいるようだが)に行ってきた。今年は鞆の浦~尾道で、どちらも初めての土地。引っ越しのため多数のラブコールを振り切って欠席したEノボン氏は、不在にも拘らず様々な場面で絶大な存在感を示してくれた。やはり格が違う。欠席裁判で次回幹事に任命されるのもむべなるかな(?)。律儀なことに、S田さんに抜き刷り(これがまた面白い!足利直義の中国禅僧拉致大作戦は、小説にしたら売れるんじゃないか?)を託して持ってきてくれたが、同封の手紙で拙稿の誤植を指摘され、少々凹む。

研究会では某書籍の某章について、そこは専門の人でも一読した程度ではよく分からない、という慰め(?)の言葉を頂き、やや安心する。巡検でも、素人では何処をどう見ればいいのかよく分からない寺の見方など、いろいろと参考になった。案内頂いた郷土史家の方も該博な知識をお持ちで、日本史研究の厚みはこういうところに支えられているのだなぁと改めて感じた。久々に会う人やはじめて会う人など様々だが、なかなかいいモノだ。個人的には東南アジア史の人をもう少し増やしたいのだが、少人口社会なので、なかなか難しいところ。鞆の浦の猫

帰途は鈍行に揺られつつ、頂いた抜き刷りを読み耽る。これも秘かな楽しみだったりする。気が付くと、6時間もぶっ通しで論文を読んでいた。これですっかり自己満足していたせいで、思わぬ悲劇を生んでしまったが…。

右側の欄にも載せているベトナム史研究のためのリンク集を改装してみた。必要なサイトが漏れているとかいうのは、あとで足せばいいので別にいいのだが、分類がなんかまだしっくりこない。

とある研究会で、はじめて映像を扱った。編集作業がこんなに大変とは、知らなかった。先にこれを知ってたらやめてたかも知れない。その分新鮮なことも多いし、ハマる時はハマるんだと思う。物事の進め方とかも、共通する部分と違う部分があって、脳の普段使わない部分を使う感じがする。とはいえ遊びじゃないし、いろんな人が関わってるので、驚いてるだけではいけないのだが。

そうそう、Happy Birthday! Kさん。

一昨日、学部のサーバー入れ替えのため一時的に停電になった。で、昨日午前に復旧するはずだったのだが、ネットに繋がっているメインのパソコンがうんともすんとも言わない。電源すら入らず、物理的にぶっ壊れた様子。復旧の時にとんでもない電流でも流れたのだろうか。そしてこういうときに限ってパソコン担当のO氏は某南国へ長期逃亡中。パソコンの破壊自体はO氏の責任でも何でもないのだが、なぜかこの手のトラブルの時、いつも図ったかのように彼は不祥事の置きみやげをしていく(様な気がする)。今回もしっかりと「誰にも正確な旅程を知らせず、引継もしないで」旅立ってしまいました。

ところがトラブルはこれだけではないらしい。自宅から研究室のサイトを覗こうとすると繋がらない。文学部のサーバー自体が逝かれたようです(メールサーバー(の一部)は生きてるらしい)。これはもしかしてバックアップと本体が同時にご臨終と言うことではないのか?

The Oriental Society of Australia: "World Without Walls: Asia and the West."

  • Date: 3-7 December 2006
  • Venue: School of Languages and Cultures, University of Sydney, Australia.

The Fiftieth Anniversary of The Oriental society of Australia (OSA) will be celebrated with an International Conference. The format will be focussing upon the relevance of Asian Studies in the 21st century. The aim of this international and interdisciplinary conference is to bring together scholars from all over the globe, not only to discuss problems related to the study of history, culture and institutions of Asian countries but also to exchange news and views with colleagues in the humanities and arts, particularly those who study cultures derived from Europe, in the Americas and Australasia.

An abstract of 200 words should be sent care of the Submissions Editor, by the 10th of April 2006.

For more information about the Oriental Society of Australia (OSA) and its journal, please visit:
http://www.arts.usyd.edu.au/publications/JOSA/journals.htm.

For details about the conference please visit:
http://www.arts.usyd.edu.au/conference/OSA2006/

研究会報告、何とか無事こなす。レジュメは2枚3枚を超えると負け、という先輩方のお言葉に反して、総計8枚という敗北主義的構成(汗)。いつもは「なじみがないでしょうから」ということでかなり丁寧に背景説明するのだが、今回は場所が場所だけに容赦なく専門家向けの構成にした。しかし、やはりモノには限度というものがあって、「よう分からん」という批判もいただいた。地図の不備は確かに致命的だったかも知れない。

あとはこれをどう文章化するか。でもその前に〆切がいくつかあるなぁ…。鉄が冷めないうちに取りかかりたいところだ。

Call for Papers: Vietnam Update 2006
Dilemmas in Difference: New Approaches to Ethnic Minorities in Vietnam

The Australian National University, Canberra, 23-24 November 2006

The Vietnam Update for 2006 addresses the topic of ethnic minorities in Vietnam.

The organisers are now calling for papers that seek to make a significant empirical and conceptual contribution to understanding minority ethnicities in Vietnam. The signature theme of the conference is 'challenging stereotypes'. This emphasis reflects our belief that untested assumptions, a lack of solid research, and insufficient attention to the voices of ethnic minority people, have flawed too much of the existing literature on ethnic minorities in Vietnam. Having identified these problems, the 2006 Vietnam Update aims to provide a forum for a critical engagement between old ideas and new research. To that end, we are seeking contributors who want to make an informed, richly illustrated, and critical contribution to our theme, in ways that have the potential to change knowledge about ethnic minorities in Vietnam.

長いので、詳しくはH-SEAISAの記事を参照してください。

どうも捗らない、って今週末だろうが。主張したいポイントがぼけてるのは分かっているのだが、どうも上手く絞りきれない。いまさら粗が見えてくるし、しかも眠い…。こういう時は葡萄パンでも食べて、すこし落ち着くことにしよう。

しかし、ここんとこ碌なことねーなぁ。来週末の某合宿で羽目を外さぬよう、用心せねば。

VnExpress(ベトナム語)で拾った小ネタ。

工業省が、今年から2010年までの電気料金設定に関して、ウェブアンケートを始めた。他の媒体では報じられていないが(といってもニャンザンやラオドン、ベトナム国営通信などをざっと見た程度だけど)、工業省のサイトを見ると、ちゃんとアンケートフォームがあったので、飛ばし記事ではないようだ(別窓ポップアップで出てくる)。

4つの選択肢自信がないので和訳は載せない(汗)から望ましい方式を選ぶ方式だが、要するに値上げのやり方についてどれがいいか尋ねるものだ。値上げの背景には、経済発展に伴う電力需要の増大、各種設備近代化の必要、インフレなどがあったと思うが、ちゃんと調べてないので、気が向いたら後日書きます。今や都市部でのネット普及率はかなりのものなので、単なるガス抜きという冷めた目もあるかも知れないが、なかなか面白い試みだと思う。当然ですが、単なるアンケートなので、結果はあくまで参考意見であり、決めるのはお上であることは、日本パブリックコメントなんかと同じ。どの程度反映されるかについて、差はあるかも知れないけど。

ちなみに、日本語で手軽に見られるベトナム情報としては、現地各紙の記事を翻訳しているVIETJO ベトナムニュースが、3面記事まで含めて手広くカバーしている。

ちょっとした祭になっている、奥田経団連会長、ゲーム脳に冒される(?)の件。何でも、残虐シーンの含まれるゲームソフトの氾濫がニート増加の要因の一つだと指摘しているとのこと。バイオハザードが売れると(猟奇犯ではなく)ニートが増えるらしい。実に斬新な説で、カプコンもそんな重荷を背負わされて大変だ。そういう理屈なら、私が贔屓にしている今川義元を数年周期で虐殺するNHK大河ドラマが野放し状態であることについても、一言あって然るべきではなかろうか(笑)

出所は中日新聞(Web版には掲載していない模様)で、九州・山口経済懇談会後の共同記者会見における発言らしいが、中日新聞以外の媒体は報じていない模様。経団連のサイトにある発言要旨にも、このことは出てきておらず、会見の主題ではなかったようだ。発言からの直接引用は「ゲームで残虐なシーンを見て、社会に適応できなくなったのなら、そのようなソフトをつくるのは問題」(強調は管理人)だけで、いちおう仮定の話になっている。もしかして、何気なく触れた発言がねじ曲げられているのかな?と好意的解釈もしてみたのだが、記事にはソフト・コンテンツ部会で具体的な対応策を検討しているという。」(強調は管理人)ともある。雇用促進部会や教育部会ではないらしい*。どうやらゲーム脳は経団連全体に蔓延しているようだ。大丈夫か?日本経済。

* 経団連のサイトでは、内部組織として委員会というのは確認できるけど、部会というのは載っておらず、ソフト・コンテンツ委員会もない。

関連リンク
なんでもあり
残虐ゲームがニートを生む(記事の画像有り)
トンデモ『ゲーム脳の恐怖』

以前と比べて量は2/3くらいになり、一時期猖獗を極めたinfo@系はかなり減ったが、プロバイダの用意したスパムメールフィルタを通過する率が高くなっている。発信元の中の人もいろいろ工夫しているらしい。迷惑な話だ。

いや~、飽きませんねぇ。暇を見つけて捲っていますが、楽しい楽しい。毎日発見の連続。一字も書いてないのに、大学者になったような気分です。もちろん、碑文の拓本自体は文書館にあって、以前から公開されていたが、まともな目録がなかったこともあり、片っ端から目星を付けて当らねばならなかったし、開館時間の制限とかもあって、なかなか作業が捗らなかった。それが今や、5万点強のうち僅か4千点ばかりとはいえ、卓上で総覧できるのだから堪らない。ヤクルトやらビックリマンチョコを大人買いする気分だ。今まで絶対分からなかったであろうことが、この碑文集を使えばたくさん判明するし、新たな疑問点も続々と出てきた。

年号は後期黎朝の景興年間の碑文の筈なのに、地名が阮朝の明命年間にできたはずの「河内省」という碑文もいくつか出てきた。普通に考えれば後世の再刻だが、同じく後期黎朝末期で「省」という行政区画を採用している碑文もやっぱりある。そうすると、18世紀後半には正式名称ではないにせよ、最上級行政区画を「省」と呼んでいた可能性も強ち捨てきれないかも知れない。また、「河内(ハノイ)」という地名がなぜ採用されたのかはっきりしたことは分かっていなかったと思うので、もしかしたら「河内」という俗称が18世紀末には民間で使われていたのかも?と想像してみるのも良いかも知れない。

所詮脳内論文だが、私はこういうときが一番楽しい。学会発表の準備や論文書いているときは、時間や字数の制限もあっていろいろ削らねばならないし、構成も考えなきゃいけないとか、けっこう苦しいことが多い。もっとも、柿柳先生によれば、そのあとの改訂作業がさらに大事らしい。「ええい、ままよ!」と出してしまったことばかりの者としては耳が痛い。

こんなことされたらトラウマになって一生忘れられないだろうな。3コマ目の時点で十分ショックなのに。このご時世、実際にあったら即アカハラ認定だろうけど。

H-Japanより

4月にサンフランシスコで開催されるAASEarly Modern Japan Networkというグループが、以下の4つのパネルを立てるそうです。パネルの趣旨説明と個別論文のアブストラクトもあるのですが、長いので、上記H-Japanの記事を参照してください。EMJNetのサイトでは、この団体が出しているニューズレターのバックナンバーや、英語で出された近世日本に関する研究の文献目録(歴史人口学と思想・宗教研究のみ)もあります。

Panel 1: Bunka as Business: The Dissemination of Literati Culture in Tokugawa Japan
Organizer: Toshiko Yokota (California State University, Los Angeles)
Discussant: Patricia Graham (University of Kansas)
1. How New Art was Born: The Influence of Shen Nanpin: Hiroko Johnson (School of Art, Design and Art History, San Diego State University)
2. Bunjinga and Sometsuke: Yoshie Itani (Oriental Institute, University of Oxford)
3. Sinophilia and Buson’s Practice as a Bunjin Poet-Painter in Eighteenth-Century Japan: Toshiko Yokota (Dept. of Modern Languages and Literatures, California State University, Los Angeles)
Panel 2: Writing Japan, China, and the World: Kanshi Poets in the Nineteenth Century
Organizer: Paul Rouzer (University of Minnesota)
Discussant: Ivo Smits (Leiden University)
1. Rai San'yo's Nagasaki Poems: Domesticating (Sinicizing) the West: Paul Rouzer (University of Minnesota)
2. Stones from other hills: a Japanese Confucian encounters the West: Matthew Fraleigh (Harvard University)
3. Mori Ogai (1862-1922) and kanshi: mediating traditions: John Timothy Wixted
Panel 3: Painting, Publishing, and (Self-) Promotion: Bunjin Artists and Their Milieu
Organizer: Lawrence Marceau (University of Auckland)
1. Manuals of Paintings in the Taiga Style Published by His Followers: Sachiko Idemitsu (Sainsbury Institute)
2. Promoting Refinement: Ayatari's Painting Manual Entrepreneurship: Lawrence Marceau (University of Auckland)
3. Edo-Period Nanga Viewed through Modern Eyes: Tamaki Maeda
Panel 4: Politics of the Floating World: Power and Cultural Excess in Early Modern Japan
1. Traveling to Yoshiwara: Timon Screech (SOAS, University of London)
2. Censoring the Floating World: Ukiyo-e and the Ehon Taikoki Incident of 1804: Julie Davis (University of Pennsylvania)
3. Politics of the Grotesque in the Floating World: Katsuya Hirano (DePaul University)

名前から判断する限り、けっこう日本人が多い。海外で日本研究やってる日本人ってけっこういるんですね。日本研究も国際化したってことなんでしょうか?

になったらしい。一昨年くらいから怪しいと思っていたが、昨日で確信した。目にはこないけど、とにかく鼻水が止まらない。電車の中が特に辛く、落ち着いて本が読めない。貴重な睡眠読書時間なのに。困ったもんだ。

正名運動といっても台湾のことではない。

財務省、奨学金金利の大幅上げ検討・上限撤廃も視野

財務省は大学生などに貸し出す奨学金の金利上限(現行年3%)を撤廃するか大幅に引き上げる方向で検討に入った。金利の引き上げ余地が小さいままだと、市場金利が上昇して資金調達コストが膨らんだ場合に、国からの補助金が必要になりかねないためだ。

奨学金は国債を中心に調達した財政融資資金などを原資に独立行政法人日本学生支援機構が学生に長期の固定金利で貸し出す制度。在学中は元利の支払いが猶予され、社会人になると返済義務が生じる。2006年度末の利用者は63万人、貸出残高は約5300億円になる見込み。

日経新聞より(強調は管理人)。

これは旧日本育英会の話だが、いい加減、こういうのを奨学金と呼ぶインチキは止めよう。利子の付かない第一種奨学金でも、自宅生で4年間受け取ると、卒業時点で200万円以上の借金を抱えることになる。返済は月1万円程度だから大したこと無いと思うかも知れないが、親の収入が低いからこそ第一種奨学金に当るわけで、そういう家庭にさらに負債を増やしてどうするつもりだろう。日本には公的な奨学金は事実上存在しない。あるのは低利の学生ローンだということをはっきりさせたほうがまだしもすっきりする。原資が租税ではなく財投というのがそれを象徴している。

標題の書籍が届いた。調査に行っていたO氏とMさんの尽力により、入手できた。ありがとう。ハノイの漢文・チューノム研究院(通称ハンノム院)には仏領期に極東学院が収集したものを含めて、膨大な数の碑文・鐘銘・磬銘の拓本がある。これはその拓本の影印本である。ハンノム院はこれまでフランス極東学院および台湾の大学と提携して、北属期から陳朝までの碑文集を出しているが、(間違いが結構ある)翻刻テキストと注釈が中心で、写真はおまけに近い扱いだった。こちらは拓影だけで解説も何にもない素っ気ない作り。

まだ全部見てないが(つか、1冊通覧するだけでも疲れる)、これは凄い!!!もう、興味深いデータ満載で飽きない飽きない。脳内論文が量産体制です。所蔵番号順に並んでいるが、裏面と表面が番号が離れていても、一基の碑文はきちんとどの番号の拓本とセットか示してあるので、迷うことはない。殆ど読めない拓本も多いので心配していたが、コンピュータ処理してあるので、思いの外読める(それはそれで別の注意が必要だけど)。また、縦長のヤツなどは全体を示した写真以外に、分割して拡大した写真を併置する心憎い配慮もある。時代的にはどうも後期黎朝が中心で、莫朝期も一部ある。これは意図してのことではなく、所蔵番号順に載せていったら偶々そうなっただけのようだ。自分の専門ドンピシャで嬉しいが、一年前にこれが出ていたら、私の博論はどうなっていたのだろう…。

これらは全てスキャニングしてあり、噂によれば、CDロム版の発売あるいはWebでの公開もあるかも知れないとのことだ。とはいえ、パソコンのモニターでは、高解像度であっても画面の広さに限りがあり、ある程度文字が読める拡大率だと到底全体像が表示できないので、大事なところは結局印刷する羽目になろう。そうなると、性能の良いプリンターも必要になる。というわけで、Webで無料公開されることがあっても、冊子版の意義は些かも損なわれない(と大枚はたいて購入した私は信じたい)。最近はOCRの性能も上がったので、ん十年後にはテキストデータの公開もあり得るかも知れないが、現在のベトナムにおける漢喃学の状況を考えると、私の生きている間にそういう事態はないでしょう。

中味もヘビーだが、物理的重量も十分ヘビーだ。大きさは24×35cm、分厚い紙で各冊約1000ページ、軽く1kgを超える。これが4冊。十分凶器になる。極東学院のホームページでは、第3巻まで出版済みで、あと7冊、ということになっているが、第4巻も既に出ている。全10冊か、うちに置く場所あるかなぁなどと考えていたら、ハノイ出張中のY先生より最終的には全50冊の計画との打電。床が抜ける…。

ISBNもついており、一応、販売もされるようだが、一般書店での購入はほぼ不可能と見てよい。今手元にある第4冊は500部しか印刷されていないので、もし市場に出回っても、一冊数万円することになるだろう。私もすっかり財布が軽くなった。

さて、以上のように、まさしくエポックメイキングな出版物で、ベトナム史における『英蔵敦煌』『法蔵敦煌』とも言うべきものだが、最大のポイントは索引はおろか、目次もないことだろう。気になった記事はその場でチェックしておかないと、2度と出会えないかも知れない。さすがベトナム。恐るべし。

Tong Tap Thac Ban Van Khac Han Nom

東南アジア史学会第327回関西例会

  • 日時:2006年3月18日(土)13:30-16:30
  • 場所:大阪駅前第2ビル6階・大阪市立大学文化交流センター・大セミナー室
  • 話題:蓮田隆志(大阪大学COE特任研究員)「ベトナム後期黎朝成立史再考」
  • 参加費:一般400円 大学院生200円 学部学生無料
  • 連絡先:〒560-8532 大阪府豊中市待兼山町1-5 大阪大学大学院文学研究科 桃木至朗研究室
※非会員の参加も自由です。

第4回チャリティ・カンボジア語講座(2006年)~語学を学んで国際協力~

文化を楽しむカンボジア語 (定員:25名 x 2クラス)

はじめてカンボジア語を学ぶ方を対象とし、発音練習、文法の基礎、日常会話、文字の仕組みを学びます。また、ことばの背景である文化について、毎回異なるトピックでゲストスピーカーもお呼びし、実演もまじえて楽しくお話を伺います。『CDエクスプレス カンボジア語(白水社)』及び副教材としてプリントを利用します。もう一度基礎から復習したい方もおいでください。


講座のご案内

回数
10回(1回90分)
日時
2006年5/12、19、26、6/2、9、16、23、30、7/7、14(全て金曜日)、18:30~20:00
会場
東京外国語大学本郷サテライト(文京区本郷2-14-10。最寄駅JR御茶ノ水駅(徒歩約10分)もしくは地下鉄丸ノ内線本郷三丁目駅(徒歩約5分)
受講料
一般:20,000円(副教材代を含む。幼い難民を考える会の会員には割引があります)を、お申込時に振込んでいただきます

別途、テキストとして『CD エクスプレス カンボジア語』(白水社、税別2,800円)を、各自ご用意下さい。(旧版の『エクスプレス カンボジア語』もご利用可能です。)

本講座の収益は、すべてCYRの活動を通してカンボジアの子どもたちのために使われます。受講者の皆様には、子どもたちの写真と現地からのカードをお届けします。みなさまからの受講料は、例えばカンボジアでこのような活動に使われます

  • 保育所の子どもたち40人の給食50日分…栄養ある給食は1食10円です。
  • 文字カード57セット…日本のカルタのような絵と文字のカードです。名前を聞いてカードを取って遊ぶなど、楽しみながら文字に親しめる教材です。
  • バンキアン保育所の保育者の給与1ヶ月分…CYRが運営するカンダール州の保育所では、村の女性たちを保育者として養成しています。現在4名の先生が毎日子どもたちの保育にあたっています。

なお、一度、お支払いいただいた受講料はご返却できませんので、講座の趣旨・内容・ 申込方法などをよくご確認の上、お申し込みください。

申込期間(仮予約の受付)
2006年3月1日~4月28日(振込み先着順。定員になり次第締切)
お申込みの方法
仮予約をお受けした上で、正式なお申込みの方法についてご案内いたしますので、チャリティ・カンボジア語講座実行委員会(管理人注:連絡先はリンク先を参照ください)まで、直接ご連絡ください。
この段階では仮予約です。受講料のお振込先をご案内した日から10日以内に受講料をお振込いただくことにより、正式なお申込みといたします。なお、一度お支払いいただいた受講料はご返却出来ませんので、予めご了承ください。
講師
東京外国語大学助教授 岡田知子、上田広美、バン・ソバタナ
主催
チャリティ・カンボジア語講座実行委員会
協力
国立大学法人東京外国語大学(講師派遣、会場提供)
後援
在日カンボジア大使館

この講座の受講料はすべて(特活)幼い難民を考える会(CYR)を通してカンボジアの子どもたちのために役立てられます。

旅行でカンボジアを訪れ、カンボジア語で交流をしたい方、NGO活動等に参加していて、カンボジア語に興味がある方、日本に住むカンボジア人と交流をしている方、このチャリティ講座の趣旨をご理解いただける方のご参加をお待ちしています。

CYRは、カンボジアの子どもたちの平和な未来を願って1980年に組織された民間の国際協力団体(NGO)です。現在は、カンボジアで子どもたちが心身ともに健全に成長し、その保護者たちが人間らしい生活環境のもとで自立できることが、難民を出さない平和な社会につながることを信じて、活動を続けています。

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